暖かくなってきたかと思いきやこの寒さはまた冬に舞い戻ったかのような厳しさですね。
もう勘弁してほしい(; ̄Д ̄)
ちなみに今やどこでも肩身の狭い喫煙者の一人である僕なんですが、家では当然室内での喫煙は許されておらず、じゃあ換気扇の下でとかいった場所でも許してもらえるはずもなく、ではベランダでと思いきやそこも許可してもらえず、非常階段で毎夜煙を燻らしております。
それが今夜は寒い寒い。
先日の投稿で日本人が年収の高さの割に、諸外国に比べ生活に余裕が感じられないことを書き込みました。
その理由に一端に日本の住宅事情が考えられることを匂わせたまま終わってしまってましたのでその続きを。
以前に住宅に関しての本で目にしたことなのですが、日本人は生涯収入に対して住宅費用に費やさなければならない割合が、他の国々に比べかなり大きいそうです。
そしてそれは住宅そのものの値段というよりも、住宅寿命が短いことに要因があるらしいです。
ちょっと前のデータになりますが、日本での戸建て住宅における新築の平均寿命は約30年と言われてました。
これは新築された家が建て替えられるまでの期間の統計を取って平均したものですので、家が形を保てなくなるというわけではなく、建て替えを検討しなければならないほどあれこれの不具合があったり、生活がしにくかったりといった状態になってしまうということです。
おそらく現在ではこの30年という数字はもう少し長くなっていることが予想されますが、それでも欧米諸国の家に比べるとまだまだ日本での住宅寿命は短いのが現実です。
なぜに技術国日本で造られる家の寿命が短いのか、その理由はとりあえず置いといて30年といえば住宅ローンの支払いが終えるか終えないかくらいの短さです。
下手をすれば人生で一番大きな買物とされる住宅の購入を再度検討しなければいけない計算になります。購入とまではいかなくとも建物の維持のために大規模な修繕費用が必要だったりといったケースも考えられるでしょう。
住宅の寿命が短い日本では、年数を経た住宅の価値も低いものとなっています。
現在市場に出回っている中古住宅は土地の価値は評価されても、家の価値は20年もすればゼロ、
さらに経てば取り壊しの費用がかかるためにマイナスの査定となっているのが現状です。
そんな日本の住宅事情と戦後急速に進んだ核家族化によって、日本の家は『住み継ぐ』という考えが希薄な、建てて壊してを基本的な考え方とする業界の中、発展を続けてきました。
一方、欧米では日本の倍、長いところでは3倍といった住宅寿命を誇る国も存在します。
それらの国々では家は必要に応じて手を加えながら、子の代、孫の代と家を受け継ぐものとして捉えます。
住まいに手を加えることで新築当時よりも中古住宅の方が価値が上がるような仕組みにもなっています。そして手の加え方も、自分達でできることは自らでやってしまうといった文化の違いもあります。
一つの家族が新築をしてローンを組み、修繕に費用をかけながら何十年か経った後には価値のないものとして取り壊してしまい、次の世代がまた新築を行うといった日本のサイクルが、欧米に比べて住居費用が高いと言われるのは当然と言えば当然です。
しかし右肩上がりで経済成長をしていたころの日本ならばまだしも、縮小傾向にある現在の日本ではこのサイクルが適しているとは思えません。
近年では日本でも長期優良住宅制度など少しずつではありますが、長く住める住まいを造っていこうとする方針が出てきています。
今後、一説によるとさらに日本人の平均年収は更に下がっていくと予想する向きもあります。
生涯賃金が以前よりも一回り小さくしか望めなくなった場合、人生の三大出費(住居費用・教育費用・老後費用)の中の住居費用をどう抑えていく必要があるのか。それは今後住宅に携わる者としてしっかりと考え、伝えていかなくてはならない問題だと思います。